CHAOS;CHILD(カオスチャイルド) レビュー
―そして僕は、このくそったれなゲームをクリアした。
梅雨で金欠で外出できないのでプレイしたゲームのレビューでもする。
『CHAOS;CHILD』は元々XBOXのみで販売されたが、プラットフォームがアレ過ぎて有名作品の続編にもかかわらず知名度が極めて低かった。5bpがどういう経営戦略を立てていたかは知らないが、本作は結局PlayStation各機に移植された。ちなみに自分はPS Vitaしか持っていない。
さて・・・本作の感想を一言で言えば「良く出来ているが故に悲しい」
今作は想定科学アドベンチャーシリーズの最新作であり、『CHAOS;HEAD』の続編に当たる。本シリーズは有名な『STEINS;GATE』や『ROBOTICS;NOTE』と同じ世界観であり、前作同様舞台は渋谷となる。但し、前作の最後の戦いで渋谷は多くの犠牲者を出しており(作中では渋谷地震と呼ばれる)、それから6年が経過しているので現実の渋谷とは似ているようでかなり違う。
前作をプレイしてから実際に6年も経つので大分ストーリーを忘れていたが、シナリオはある程度関わりがあるので進めていくと思い出してきた。本作では前作で起こった『ニュージェネの狂気』と呼ばれる連続殺人事件を模倣したような猟奇殺人が起こり、主人公はそれに迫っていくというサスペンスホラーチックな展開で進む。
本作品はこれまでの想定科学シリーズの中でも群を抜いて鬱な話になっている。詳しく書くとネタバレになるが、特に際立っているのが主人公の親しい人が実は◯◯で本性は・・・という、所謂身内が犯人的なパターン(犯人とは言わない)が多く、正直人間不信になりそうだった(;´Д`)
これまでのシリーズと違って主人公の親しい人も死ぬのでその点も救いが無かった(STEINS;GATEのまゆりとは違って本当に死ぬ)事件の真相も救いが無く、終わり方も主人公が死ぬような鬱ENDではないが、明るい希望を持てるようなものではなかった。どちらかというとNitroplusみたいなハードボイルドなラストとなる。
シナリオも音楽も総合的にレベルが高いために余計に陰鬱な気分になった。しかし、大変に面白いゲームだった。ここ数年ゲームなんて殆どやってなかったが、久々にやって良かったと思えるゲームだったのは間違いない。出来れば主人公のその後を見てみたいものだ・・・